2018年は希望の年に!!!

 2017年、日本株大納会は26年振りの高値、2万2764円で取引を終え、完全失業率は事実上の完全雇用を示す3%を割込み、厚生労働省が12月26日に発表した11月の有効求人倍率は1.56倍と43年10カ月ぶりの高水準となり、すでにバブル期の水準を上回り、高度経済成長期並みの求人難となっています。その上、企業の内部留保は400兆円に迫る状況です。
 先進各国の金融緩和やアベノミクスが経済を下支えをしながら、IT活用の新しい事業形態などが革新的なビジネス・モデルを構築し生活の中に浸透しています。これらにより、着実に景気は上向き、企業収益も回復していることを数字が裏付けています。残念ながら、なかなか好景気の実感が伝わってこないのはやはり賃金上昇が伴っていないためでしょうか。特に昨今の非正規労働者比率増加に伴い、期間業績給である賞与(ボーナス)が支給されない方々が相対的に多くなっていることも一要因と思われます。
 しかし、今後はいよいよ企業が人材確保などのために賃金、労働環境、働き方の向上および改革に取組まないといけない時が訪れました。AIなど最先端技術で労働力不足を補う方針を示す企業も目立ってきましたが、AIは「1→100」、人は「0→100」と言われるとおり、ビジネスを0から作りだすのはやはり人の仕事です。ロボットやAIにできる仕事はどんどん任せて、人がよりクリエイティブな仕事へ、また新しい仕事を創り出すことへ....、2018年がそのスタートとなる希望の年であることを祈っています。
 加えて、不正企業の苦しい言い訳で一部人手不足(?)が要因とされた素材業界の検査データ不正、自動車業界の完成車の無資格者による検査などの一流企業の品質不良問題は、日本の産業全体の信頼を揺るがす残念な出来事でしたが、ロボットやAIなどの新たな技術がこのような問題の解決・撲滅に活用されていくものと期待します。

2017年12月31日